📝 編集長コメント

今週集まった記事は「線を引く」ことについての話が多いように思います。 米国の視聴者は、AIが広告の間隔を調整することは受け入れる。だがAIが作ったCMは見たくないと言います。 同じ線が、作り手の側にも引かれている。Opus 5レビューの記事の中では、あるベンチマークで最高評価を得たモデルが、同じ評者から「最も一緒に働きたくない同僚」と呼ばれていた。成果物は素晴らしいのに、対話が消耗するので、会話せず、裏で走らせたいという結論でした。
面白いのは、この線が「AIにできないこと」で引かれていない点です。CMは作れる。会話もできる。それでも人は線を引く。できるかどうかと、任せたいかどうかは別の問いだからでしょうか。(中川)

Lenny's Newsletter

Claude Opus 5レビュー:このモデルは素晴らしい(しかし厄介)

📌 要約

Claude Opus 5、7モデル比較で意外な評価

Lenny's Newsletterが、Anthropicの最新モデルClaude Opus 5を7つのモデルベンチマークで検証し、他の6つの主要モデルと比較した結果を公開した。レビュアーは「予想外の評価」に至ったと述べており、タイトルにある通り「優秀だが煩わしい」という両面性を持つモデルであることが示唆されている。

7モデル・6タスク(PRD作成、プロトタイプ、ワイヤーフレーム、バグトリアージ、エージェント型コーディング、エージェントの語り口)をブラインドで採点し、自身の評価70%+LLM審査員30%で集計。結果は本人も驚くOpus 5の1位

マーケターにとって、LLMを活用したコンテンツ制作やカスタマーサポートを検討する際、単純な性能指標だけでなく実用性の観点からモデルを評価する重要性を示す事例となっている。具体的なベンチマーク結果や他モデルとの比較詳細は動画コンテンツで提供されており、AI活用を進める企業にとって実践的な選択指針となる内容だ。

Practical Ecommerce

広告費の無駄遣いの最大の原因

📌 要約

広告費の無駄遣いの最大原因はデータ品質

TagHeroの創業者Brett Fish氏は、広告パフォーマンスを損なう最大の要因として「不正確なデータ」を挙げています。「ゴミを入れればゴミが出てくる」という原則がまさに当てはまり、データの質が悪ければ広告配信の最適化も機能しないという指摘です。多くの企業が広告予算を増やすことに注力する一方で、トラッキングやアトリビューションの精度を見直さないため、結果的に無駄な広告費を垂れ流している実態があります。広告運用の改善には、まず計測データの正確性を確保することが最優先課題となります。

AdWeek

クリエイティブリーダーシップについて知るべきすべてを教えてくれる5冊の本

📌 要約

クリエイティブリーダー必読の5冊

クリエイティブ職からマネージャーへの転身は、多くの人が直面する課題だ。広告業界では優れたクリエイターが昇進してリーダーになるものの、マネジメントスキルを体系的に学ぶ機会は少ない。AdWeekが紹介する5冊の書籍は、チームの創造性を引き出す方法、フィードバックの与え方、組織文化の構築など、クリエイティブリーダーシップに必要な実践的知識を提供する。クリエイティブディレクターやマーケティング部門のマネージャーにとって、これらは「配られなかったマニュアル」として機能し、プレイヤーからリーダーへの移行を支援してくれる。創造性とマネジメントの両立に悩む人にとって、実務に即した指針となるだろう。

Herding Tigers(作る側から率いる側へ転じる瞬間のための本。自分のリーダーシップを言語化する手がかりになった。新任CDには必ず買って渡している)
Leaders Eat Last(なぜ人は守ってくれるリーダーのために最高の仕事をするのか。リーダーシップを「チームに負っている負債」として捉えるようになった)
Unreasonable Hospitality(サービスの本。評判は、自分がいない部屋で人が語る話によって作られる)
The Culture Code(文化とは雰囲気でも資料でも「うちは家族だ」と自称することでもなく、毎日の小さな振る舞いのこと)
The Cubs Way(強みと弱みを把握し、適切な人に適切な仕事を割り当て、良い仕事は誰もが望むより時間がかかると心得る。書類上は良く見えるのに噛み合わないチームがあるとき、この本に戻る)

Marketing Dive

消費者がストリーミング広告に好意的に:数字が示すこと

📌 要約

ストリーミング広告への抵抗感が減少、視聴者の3分の2が容認

米国では3分の2が「以前ほど広告が気にならない」と答え、69%が「安くなるなら広告を見る方を選ぶ」(2021年比+11pt)。背景には、世帯が年924ドルをサブスクに払い、料金が2020年比で19%上がっているという事情がある。

消費のされ方は放送と違う:チャンネルを回して逃げられない分、配信の広告は飛ばされにくい。ながら視聴が一般的にもかかわらず、Z世代の69%が広告を認識しており、X世代・ブーマーより22ポイント高い。

データ提供の線引き:応じる意思が高いのは視聴番組(65%)、性別(59%)、年齢(57%)。低いのはSNS投稿(36%)、年収(35%)、AIとのチャット履歴(33%)。またSNS常用者はターゲティング広告に好意的(40%)だが、非利用者は14%。慣れが受容を作っている。

AIの使いどころ:広告のタイミング改善や繰り返し削減には55%が好意的。一方、予告編生成37%、動的パーソナライズ広告36%、CM生成34%と下がる。調査担当者いわく「AIは広告量を管理しやすくする助けにはなる。だがクリエイティブとなると、AIで作られた広告を見たい人は今のところあまりいない。そこがまだ人々が引いている線」。」

編集部注:日本は無料の民放が出発点で、「広告を我慢して安くする」は新しい取引ではない。同じ現象の主役はNetflixの広告プランではなくTVerで、2025年12月の月間ユーザーは4,460万人(前年比114%)、コネクテッドTVでの再生は初めて月2億回を突破、広告売上は2025年度に前年比166%。

MarTech

クライアントがChatGPTに表示されるか聞いてきました。さて、どうする?

📌 要約

クライアントから「ChatGPTに表示される?」と聞かれたら

2026年、マーケティングエージェンシーへの新たな問い合わせトップが「自社はChatGPTに表示されるか」という質問になっている。しかし、ほとんどのエージェンシーはまだデータに基づいた回答ができていないのが現状だ。従来のSEOとは異なり、LLMによる情報提供では検索順位という明確な指標がなく、可視性の測定が困難になっている。AgencyAnalyticsは、現時点で測定可能な指標やアプローチを提示し、エージェンシーがクライアントに対してAI時代の新しい可視性戦略を提案できるよう支援している。

測れる4指標

・露出(Visibility):事業に関わるプロンプトで登場するか

・位置(Position):どれだけ目立つ形で登場するか

・描かれ方(Sentiment):AIがどう記述しているか。肯定的か、中立か、要注意か

・引用元(Citations):回答の構築にどのURLが使われているか=誰のコンテンツが答えを形づくっているか

生成AIが情報発見の主要チャネルになりつつある今、この問いに答えられるかどうかが、エージェンシーの競争力を左右する重要な分岐点となっている。

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